トヨタ式片付け術から学ぶ社内の5S

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2012年「トヨタの片付け」がビジネス本ベストセラーになった時。
この本を読んで「私がやってきてることと同じだ!」と感動しました。

仕事を始めたばかり、正解を求めながら迷ったり、悩んだり。
でも、トヨタの片付けを知った時、間違ってないんだ、こんな世界のトップ企業がしてきてることと同じなんだと、それからの仕事は自信が持てるようになりました。

トヨタ式片付け術と言えば日本のみならず既に世界中に浸透している「哲学」。
いかに仕事を効率化してムダを省くか…
そう!トヨタではムダを徹底して排除しているんです。

特に製造の現場においては仕事の効率化以上に片付けが大切な理由があります。
それは「ケガの防止」。
物が散らかっていたり、掃除が行き届いていなかったりするとケガにつながりやすいんです。

整理・整頓がどれほど大切か、身をもって感じた方もいらっしゃるかも知れません。

社内においてもそれは同じこと。
事務所や倉庫の中が散らかっていたら予期せぬところでつまずいてしまうかも知れませんし、床が濡れたままになっていたらすべって転倒するおそれもあります。

少しでも安全に、そしてもちろん効率的に仕事をこなすためにも社内は常に片付いた状態を保つ必要があります。

トヨタ式片付け術から何を学び、どう職場に生かすか、解説します。

 

1.トヨタにおける5S活動とは

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日本を代表する企業のひとつ、トヨタ自動車ではいくつか独自のメソッドを用いてムダの排除=コストの削減をしてきました。
それがどれほど効果的であったかは今日の姿から容易に見て取ることができますね。

ではその独自のメソッドの中のひとつ「5S活動」とはどんなものなのでしょうか。
トヨタ式片付け術における「5S活動」
1.整理 要・不要に分類し不要な物は処分
2.整頓 必要な物は的確な場所に取り出しやすく収納
3.清掃 掃除する
4.清潔 整理・整頓・清掃を継続・維持
5.しつけ ここまでの活動を常に習慣化
こうやって見ると特別なことは何もないように見えますが、これらを徹底する、というところが特別なことと言えるかも知れません。

そもそも現場では片付けや掃除に時間を費やすよりもできるだけ作業に時間を割きたいと考えがち。
ところがこの「5S」ができていてこそ安全で効率的、しかも品質の良い製品を期限内に納品できることが可能になるわけです。
だって物が片付いていなければ必要な物を探す手間がかかりますし、探しながらの作業ではちっとも集中できません。
それじゃあケガのリスクが高くなったり品質だって低下してしまうのは当たり前。

ちゃんと片付いて掃除もされていたら作業がスムーズに進みます。
集中だってできますよね。

これを皆さんの職場でも実践できたら
● しなくてもいいケガが少なくなる
● 作業がはかどる
● 仕事に集中できる
● 社内が気持ちのいい空間になる
● 社員の笑顔が増える
などなどいいこと尽くし。

そしてトヨタでは5Sですが最初に実践する時はもう少しハードルを下げて3Sから。
先ほどの表の1〜3までで十分です。

ではどうやって取り入れていくべきか私なりの考えをまとめました。

ただどうしてもうまくいかない時にはプロの力を借りるのも選択肢のひとつです。


 

2.整理:要・不要に分類

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これが意外と難しくて時間がかかるところなんですよね。
どんな物にも人それぞれ思い入れがありますので、簡単に処分はできないもの。

家庭に例えるなら洋服。
少々広いクローゼットがあってもすぐに溢れてしまいます。
ただ「これ、すごーく気に入って買ったのに着る機会がなかった」「サイズが変わってしまって着れなくなった」など着ない理由も人それぞれ。

理由が様々だとやっぱり処分しづらいんですよね。

社内においては書類などもその類い。

「これ後で見たいときにすぐ見られるように手元に置いておこう」が重なって手元に書類の山ができていませんか?

確かに手元に置いておけば次に使うときに便利です。
ただその「次」がいつなのか、本当に「次」はやってくるのかー。

できるなら手元に置いておきたかった物はその日の退社時までに何とかしておきたいものです。
「これはもう不要」即決できたら苦労もありませんが、意外と迷いますよね。


処分に迷ったらまずは「不要」の箱(引き出し・ファイルなど)に入れましょう。
後からいくらでも悩み直せばいいんですから。

私はこの方法でかなり処分しました。
一度「不要」にしたものを後から見直すと「やっぱりこれいらないわ」って気持ちが固まります。
後で見直すときのためにいつからその箱に入っているのか、日付を記入しておくのもいいですね。
ぜひお試しを。



 

3.整頓…必要な物は的確な場所に取り出しやすく収納

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その「物」はどこにあったら都合がいいのか…。
そこを洗いだすのが整頓の第一歩ですが、そう簡単にいかないのもまた事実。

デスク周りにはこまごましたものが多くすぐに物でいっぱいになってしまいます。

整頓では誰がどこで使うかも重要ですが、収納の注意点としては4点。

1.徹底的にムダを排除する
2.物に合った収納方法を選択する
3.立てられるものは立て、掛けられるものは掛ける
4.全ては定位置を決めて容易に戻せるようにする

例えばペンが何本も何本もペン立てに放り込んでありませんか?
必要最低限だけを残してあとは思い切って処分しましょう。

ラベリングするのもおすすめ。

取り出すときも分かりやすいし、しまうときも元の場所に戻してもらいやすくなりますね。
また、必要に応じて収納する棚にテープなどで物を型取っておけばさらに定位置に戻ってきやすくなります。

なお、細かいものを収納するには収納用品が欲しくなってしまいますが

●どんな大きさならぴったり収まるか
●どんな形状なら片付けやすいか
●何色なら違和感なく溶け込むか
●どんな材質が扱いやすく収納しやすいか

などが具体的にイメージできるまでは安易に購入しない方がいいですね。
またムダな物を増やさないためにも。

 

4.清潔…掃除する

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ここはとてもシンプル。
ただ普段はどうしても掃除は後回しになりがち。


おすすめはフローリングワイパーやハンディモップなどはしまい込まないですぐに取り出せるところに掛けておくこと。


そしてどうしても毎日掃除しなければいけないところと毎日じゃなくてもいいところに分けて、毎日じゃなくてもいいところは毎週〇曜日の〇時〜など時間を決めて全員で清掃するなど、できるだけ短時間で済ませられるようにすること。


日常の中でできるだけ時間を使わずに済ませるにはどう組み込むか、を考えると意外ときれいを保てますよ。

 

5.まとめ

片付けの方法なんていくらでもあるし、何もトヨタ式に縛られることは決してありません。
ただ、「継続・維持」を考えた時にはやはりトヨタ式は有効であると考えます。

それに一度収納したらそれでおしまい、ではありません。
時間の経過に従って必要な物は変わっていきますし、仕事の内容だって変化します。
その時その時で必要に応じた収納・掃除ができるのがベストだと私は思います。

今回は主に片付けと掃除に軽く触れた程度でしたが「もっと快適にするには」「もっと時短にならないかな」と何度も振り返ることによってさらに向上していきます。

最後に、困った時にはプロの力を借りてより良い解決方法を短時間で導き出すことも選択肢として持っておいてくださいね。
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